相続して空家になった実家を無税で譲渡できる方法
平成28年4月1日施行された改正税法
平成25年1月2日以降の死亡に因り相続した家(昭和56年5月31日以前建築の1戸建てに被相続人が独居していた場合に限る)が空家になっている場合、期限内に譲渡すると3000万円の特別控除が受けられる場合が在ります。
平成25年1月2日から26年1月1日までに相続が発生した場合は、
平成28年4月1日から28年12月31日までが譲渡期限になります。
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<例えば>
平成25年10月に、実家で一人暮らしをしていたお父様(又はお母様)が亡くなった。
家屋は昭和56年6月1日の耐震基準施行日より古くに建築されていた。
亡くなってから後、空家のままだった。
相続人が、3100万円の売値で広告を出し、28年7月21日に譲渡した。
知らなかったAさんは
現況のままで、取壊し賃100万円を値引きして、土地建物を3000万円で譲渡した。
古い建物で、取得価額等不明だったので5%、仲介手数料100万円として申告した。
分離譲渡所得分の国税地方税等で約560万円の税金を納付した。
差引手取り金額 約2340万円
一方 知ってたBさんは
大阪ガスの閉栓証明書を取り、不動産屋さんに「現況空家の建物を取壊して譲渡する予定を表示した広告」を出してもらい売却。
取壊し前の室内外の日付入り写真を撮影し、
市役所に「被相続人居住用家屋等確認申請書」を提出して、証明書を受取った。
土地譲渡価格3100万円
建物取壊し料100万円
仲介手数料 100万円
租税特別措置法第35条第3項を適用して確定申告したため分離譲渡所得分は無税だった。
差引手取り金額 約2900万円
ヤッター! 何と 560万円も手取りが増えました。
28年4月1日以降はこんなにお得な「空家譲渡の特例」が出来ています。
知っててお得な法律を、知らなくて損をしない様、ご注意くださいませ!
被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の3000万円特別控除(措35条3項)
<適用要件>
【被相続人居住用家屋等】
① 亡くなる直前において、亡くなった方が居住していた家屋とその敷地であること
② 亡くなった方は一人暮らし(独居:被相続人以外の居住者がいなかった)だった。
③ 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
(ただし、マンションなどの区分所有建築物は対象外)
【対象者と時期】
④ 相続により取得した個人が
⑤ 平成28年4月1日から平成31年12月31日までにした譲渡であること
⑥ 相続開始の日から3年を経過する年の12月31日までの譲渡であること
⑦ 譲渡対価の額が1億円以内であること
(分割譲渡した場合はその合計額が1億円を超えた場合は適用対象外)
【空家等の要件】
⑧ 相続開始から譲渡する日まで空家であったこと
(その間に一度も事業の用、貸付の用又は居住の用に供されたことがないこと)
⑨ 譲渡の日までに(リフォーム又は検査等により)耐震基準を満たしていること
または家屋を除却して更地にしてからの譲渡であること。
以上の9項目全てに該当する場合に、「被相続人居住用家屋確認申請書・確認書」などの添付書類を付けて確定申告すると、「譲渡所得の特別控除3000万円」の適用を受けられます。
ただし、相続財産に係る譲渡所得の課税の特例(取得費加算)とは選択適用になったり、
自己の居住用財産の譲渡所得の特別控除の適用を受ける場合は、重複適用可能だが、特別控除の上限金額が合わせて3000万円になるなどの措置が講じられているので要注意です。
平成26年以降の相続の場合は、まだ時間の余裕が在りますから、
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その他の関連法令
地方税法第349条の3の2 (住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例)
固定資産税が1/3とか1/6に軽減されている場合があります。不用意に建物を除却すると固定資産税が6倍になる可能性も在ります。(ただし、建物の固定資産税は無くなるので、安くなる可能性も在ります。)
平成26年改正で「空家等対策の推進に関する特別措置法」が出来ました。
特定空家(倒壊等著しく保安上危険であったり、衛生上有害となるおそれのある状態)と
認められた場合は、市役所等から指導を受け、その命令に違反した者は、五十万円以下の
過料に処するというような法律です
(国土交通省の詳しい資料はこちら)